カワジュン(@kawayoshijun)です。
前回の記事では、「第一印象を良くしよう」というテーマで、メラビアンの法則をご紹介しました。
今回は、それに続くコミュニケーションのテーマとして、「信頼関係を築く」ためのテクニックをご紹介します。
位置づけとしては、良い第一印象を持ってもらったあと、その好感を強めてもらう、というイメージです。
- お客さんともっと距離を近づけたい
- 第一印象は良いみたいなんだけど、そのあとの壁がなかなか崩せない
- 相手にハマってない気がする
- 「この人とはなんか話しやすいな」と思ってもらいたい
仕事やプライベートのシーンなどで、こんなことはありませんか?
そんな状況を打ち破るのに役立ちますので、ぜひ最後までお読みください(^^)
目次
ラポールとは
「ラポール」って聞いたことありますか?
心理学用語で、「信頼関係にある状態」のことをいいます。
ラポール(rapport)
言語学,心理学用語。
主として2人の人の間にある相互信頼の関係。
すなわち,「心が通い合っている」「どんなことでも打明けられる」「言ったことが十分に理解される」と感じられる関係。
カウンセリング,心理テスト,教育などの場面で重視される。出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
今回お伝えしたいことは、この「ラポール」を築くことで、関係性を深めて相手から信頼されるようになる、ということです。
引用の通りもともとは心理学において、セラピストとクライアントとの間の関係性を指す言葉ですが、この考え方はビジネスシーンなどで広く応用されています。
もちろん、ビジネスシーンだけではなく、一般的な人間関係にも共通して応用が可能です。
相手と間にラポールが作られると、相手は次のように感じます。
- この人とはなんだか波長が合うな
- この人は話しやすいから気軽に相談できそう
- この人ならちゃんと話を聞いてくれそう、受け入れてくれそう
- この人は信頼できる人物だ
ビジネスシーンはもちろん、ふだんの人間関係でも使えそうですよね。
では、どうやってそのラポールを築けばいいのでしょうか?
ラポールを築く方法としては、次の2つのテクニックが有名です。
【ラポールを築く方法】 ①ミラーリング
ミラーリングとは、ミラー、つまり鏡に写すように相手のことを真似する、というテクニックです。
以下のようなものについて、相手と同じ行動をとるわけです。
- しぐさ
- 首をかしげる
- 姿勢
- 腕組み
たとえば、相手が首をかしげたら、こちらも同じように首をかしげてみる。
相手が腕組みをしたら、こちらも腕組みをしてみる。
そうすると、同じ動きをするあなたに対して、相手は無意識に「波長が合っている」と感じるらしいのです。
ただし、やりすぎは禁物です。
やりすぎるとわざとらしくなって、相手にバレます(笑)
そうすると逆効果になってしまうので注意しましょう。
このミラーリングについては無意識レベルでの話なので、正直いって僕はあんまり実感はないのですが(笑)
ただ、営業職のときの新規のお客さんにはさりげなく使ってました。
【ラポールを築く方法】 ②ペーシング
ペーシングとは、ペースを相手に合わせるというテクニックです。
ペース、と言っていますが、速度だけでなく、話し方や身振りなども含まれます。
例えば、次のようなことに対して相手に合わせるわけです。
- 話すペース
- 話し方
- 声のトーン
- 間(ま)のとり方
相手が早口だったら、こちらも早口で話すようにする。
逆に、相手がゆっくり話すタイプであれば、こちらもゆっくり話すようにする。
相手が声の高い人であれば、こちらも少し高めの声で話す。
個人的には、ミラーリングよりもこちらを意識的に活用してました。
こっちの方が、自分の実感としてもわかりやすいので。
というのも、僕は少しせっかちなところがあるのですが、相手があまりにものんびり話すタイプの方だと、少しイラッとしてしまうことがあるんですよね。(あまりにも、ですよ笑)
逆に、自分と同じようなペースで話す人だと、あまり違和感を感じないんです。
この「違和感」というものが大事で、自分とペース(速度に限らず、全体的な意味で)があまりにも違う人物だと、違和感というものを感じるときがあると思います。
この違和感が、印象を下げる要因になり得るんですね。
だから、その違和感をできるだけ取り除いてあげるのがペーシングです。
その他 ペーシングにおけるおすすめ
前項で説明したペーシング、実は他にもいろいろ合わせられるものがあります。
- 語彙レベル
- フォーマル ⇔ カジュアル度合い
- メール(絵文字なども含む)
僕は、この3つをかなり意識して使い分けてました。
個人的には、話すスピードの次くらいに効果は高いんじゃないかと思ってます。
1.語彙レベル
これはそのままの意味で、語彙レベル=使う言葉の難しさ/平易さ を相手に合わせるというものです。
例えば、営業で顧客企業のトップや重役が出てくるような場合、あるいは堅めの雰囲気の方の場合ですと、少し堅めのフォーマルな語彙を使ったほうが信頼感を得られやすいです。
逆に、現場担当者レベルの若い方だと、もう少し柔らかく、易しい言葉を使ったほうが親近感を得られやすく、距離を縮めることができます。
2.フォーマル ⇔ カジュアル度合い
「語彙レベル」と似ていますが、こちらは雰囲気のことです。
例えば、先方が淡々と事務的に対応するような方であれば、基本的にはこちらも同じように淡々と、雑談は少なめに対応します。
(ただし、ずっとそのままだと距離は縮まりにくいので、少しずつ焦らず切り開く感じです)
また、雑談をするにしても、実のない雑談ではなく、有益な情報提供となるような話題、相手が興味のある話題をします。
逆に、とても雑談好きの方が相手であれば、こちらもその雑談にのっかったり、リアクションを少し大きめにとったり、こちらから積極的に雑談を始めたりします。
雑談の話題も幅広く、直接業務に関係ないことも気軽に話すようにします。
ちなみに、テンションの高さもこの項目に含まれます。
3.メール
メールも話し方と同じです。
今はメールでのやりとりの方が多い状況もありますから、メールの文面にもペーシングを取り入れます。
相手が、余計な定型文などなく事務的に、要件のみの文面を書くタイプなら、こちらも同じように。
逆に、相手がわりとカジュアルなメールを書くタイプなら、こちらも多少崩して書きます。
今はビジネス上でもLINEなどの活用が多くなり、日常だけでなくビジネス上でも絵文字やスタンプといった機能を使われることが多くなりました。
それらの使い方も一つですね。
細かいところまでこだわると、句読点を使う/使わない、絵文字/顔文字、といった違いも人それぞれなので、それを合わせるのも有効かもしれません。
まとめ
今回お話した内容は、全ての人間関係に使うということではありません。
「この人とどうしたら距離を縮められるかな?」と思った相手に対して、ピンポイントで使えばいいと思います。
また、これらはあくまでテクニックです。
テクニックは確かに有効ではありますが、絶対ではありません。
一番大事なのは、相手に興味をもつことです。
「人は自分を映し出す鏡」だと言われます。
自分が相手に興味を持たなければ、相手は自分のことになんか興味を持ってくれません。
逆説的ですが、テクニックがなくても、自分から相手に対して積極的に興味を持つようなタイプの人は好かれます。
まずは、相手に興味を持ち、その上で、今回ご紹介したようなテクニックを上乗せしてみるのがいいでしょう。
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