元英会話カウンセラーのカワジュン(@kawayoshijun)です。
プロフィールや以前の記事「【英語学習】30代からでも遅くはない!英会話を始めよう!」でもお伝えしていますが、僕はこれまで5社で正社員として勤務してきました。
そのうちの1社、英会話スクールで4年間、カウンセラーとして勤務しました。
そんな僕が、今回は英会話スクールの実態を丸裸にしちゃいます(笑)
というとちょっと大げさですが、英会話スクールのカウンセラーという仕事の実態を解説しようという記事です。
- 現在、英会話スクールに通っている方
- これから英会話スクールに通おうと考えている方
- 英会話業界に就職(転職)しようと考えている方
そんな方に参考になると思います。
もちろん、興味本位で読んでもらっても嬉しいです♪
目次
英会話スクールカウンセラーとは
以前の記事でも少し触れましたが、「英会話カウンセラー」という職には2つの顔があります。
・カウンセラー
一つ目は、その名の通り「カウンセラー」という顔です。
受講生(以下、「クライアント」と表記します)の英語学習のサポートをする役割ですね。
具体的な業務については次の章で触れますが、その目的としては
クライアントの英語学習のサポートをし、成長を助け、顧客満足度(CS)を高めていく
というものになります。
・営業
もう一つは、「営業」という顔です。
クライアントの信用を得て、売上を拡大する
というのが目的です。
また、売上は大きく分けて3つ、①新規、②継続、③教材・その他となります。
①新規は、新規入会でコースを販売したときの売上
②継続は、すでに通っているクライアントに、継続コースを販売したときの売上
③教材・その他は、テキストやその他の教材、イベント参加費などの売上
です。
カウンセラーは、この2つの顔を使い分けている、というとちょっと嫌な言い方になりますけど、どちらかと言うと「表裏一体」という感じではないでしょうか。
クライアントにしっかり成長してもらうことでスクールの評価が上がり、また続けてもらえたり、新しいクライアントが増えたりするわけです。
もし営業成績ばかり気にしていたら、このスクールに通っても英語力が全然伸びない、と言われちゃうので、カウンセラーはやりがいを感じられませんし、スクールの口コミ評価も下がってしまいますから。
でも、一定期間続けないと成長を感じてもらうことができなかったりするので、そのためにもある程度の期間は頑張って通ってもらう=売上につながる、という感じです。
英会話スクール カウンセラーの業務内容
そんな2つの顔を持つカウンセラー。
その具体的な業務を、2つの顔それぞれで見ていきますね。
①カウンセラーとして
- 定期カウンセリングの実施
- クライアントの要望を講師と調整
- クライアントの情報管理
- 休眠クライアントへのフォロー
- イベントの企画
先述の通り、「クライアントの英語学習をサポートする」というのが一番の目的です。
そのために、定期的なカウンセリングを実施して悩みを聴いたり、学習アドバイスをしたりします。
また、レッスンに対する要望を伺ったりして、それを講師に伝えて、より有意義なレッスンの提供に努めます。
また、一人ひとりのクライアントについて、どんな目的で学習していて、どんなシーンで使う機会があって、どんな課題があるか、などを全部記録・管理しています。
他にも、忙しかったり、モチベーションが下がってしまったりすることによって、しばらくレッスンに来ていないクライアント(「休眠クライアント」と呼んでました)に対して、連絡を取って受講を促すこともします。
ホントに忙しい方にはうっとうしがられますけど(笑)
こう聞くと、ちゃんとクライアントのことを考えてくれてるんだ!というのがわかってもらえるかなと思います。
②営業として
- 新規入会者獲得
- コース終了間近のクライアントへ継続提案
- 教材などの販売
一方で、営業という顔をもつ仕事なので、一般的な営業と同じように、売上予算(ノルマじゃないけど、個人に与えられる売上目標)が与えられ、それを達成するために頑張るわけです。
具体的には、
- 無料体験レッスンに来てくれた方(=見込み客)に対して入会を促す
- 現在のコースが終わりそうな方に、新しいコースを購入してもらって継続を促す
ということをするわけですね。
また、必要だと思われるクライアントには、通常のテキスト以外にも付帯する教材の購入を促したりもします。
でも、教材類は買おうと思うと結構高いんですけど、売る側としては実はそんなに大きな売上ではないんですよね。
だから、コースの売上を増やす、というのがメインになります。
そして、
新規では、無料体験レッスンの前後に行われるカウンセリングと入会案内の中で、
継続では、定期カウンセリングの中で、
カウンセリングをしつつ営業につなげていくイメージです。
英会話スクール カウンセラーの待遇面
先に言っておくと、英語教育業界全体として給与水準は低いです。
残念ながら…。
給与
年収は、
一般社員で300万〜400万ちょい
マネージャーで450〜500万(課長級)
エリアマネージャーで500〜600万(部長級)
くらいです。
ざっくりの目安ですし、スクール(会社)によっても異なると思いますが、多分どこもそんなに大差はないと思います。
一般企業に比べると低いですよね(笑)
他の同僚とかを見てて、せっかくこんなに英語が堪能なのにこの待遇なのはもったいないな、って思ってました。
(僕は当時そこまでのレベルではなかったですが…)
だから、英語力があって給与を求めるんだったら、ぶっちゃけ外資系企業とか貿易関係、グローバル展開しているメーカーとかの方が絶対に高待遇です(笑)
スタッフに女性が多いのもそれがあると思うんですよね。
男性は、家族を養うには低所得すぎるので、若いうちに辞める人が多いです。
女性は結婚まで勤めて、結婚して寿退社か、もしくはパートで継続するか、とか。
休暇
休暇に関しては、シフト制できちんと取れました。
そのへんはオンオフが分けられてよかったですね。
でも、自分が休みの日に自分の担当クライアントが来る場合、引き継ぎが不足していると連絡がかかってくることもありました。
それが嫌なら引き継ぎはきちんとしておかないとダメです。
残業
残業はほぼなかったです。
多い月でも、月に20時間までいかないくらい。
自分の職場の場合は、30時間まで見込み残業手当で含まれていたのですが、それを超えることは4年で1度もなかったですね。
自分の仕事の進め方次第では残業ゼロも可能です。
福利厚生
福利厚生は、うーん、まぁ普通というか、最低限でしたね。
交通費支給、社会保険、有給休暇はあり。
退職金、住宅手当はなし。
特筆すべき点はないです。
ただ、唯一、自社のレッスンが社員割引(社割)で購入できる、というのがメリットです。
もうコレに尽きますね。
僕は入社前からそれが一つの目的で入社してましたから(笑)
入社後ソッコーで購入しましたよ(笑)
ちなみに、僕の職場の場合は50%OFFでした。
元がそれなりの金額なので、半額だと結構大きいんですよね(*^^*)
やりがい
やりがいは結構ありました!
仕事自体は楽しかったですね。
まとめると以下のような感じです。
- クライアントのレベルが上っていくのを見ること
- クライアントが、TOEICなどの試験で点数が上がるのをみること
- クライアントから、仕事で自信を持って使えるようになったと聞くこと
- クライアントから頼られるようになること
- 営業でしっかり結果を出せたときの達成感
- 同僚とのチームワーク
自分もそうですけど、人の力になりたいと考えるような人が多い職場でした。
だから、優しくていい人が多かったですね。
スタッフは年齢層も若くて、20代半ばから30代前半くらいまでが多かったかな。
それもあって、職場の人達はみんな仲が良かったです。
スタッフはみんな、クライアントのことをしっかり考えていて、特に自分の担当するクライアントのことは自分のことのように心配して、サポートしてました。
だからこそ、上達したときの喜びも一緒に分かち合えたりして。
クライアントとは二人三脚で歩むような感じです。
だから、クライアントからの反応がなによりのやりがいになると思います。
それと、営業の成績。
これは営業という顔がある以上、目に見える結果が出るものなので、ちゃんと結果が出るとやっぱり嬉しいです。
営業って、自分次第というか、自分でスキルを磨くことによって、どんどん結果に現れるようになるので、それも楽しい。
最初は営業って苦手でしたけど、営業の楽しさを知ったのはこの仕事でした。
身につけられるスキル
カウンセラーの仕事を通して得られるスキルについても触れておきます。
転職市場ではこれって大事なんで。
- 英語力
- 営業力
- コミュニケーション力
- マネジメント力
主に最初の3つです。
日常的に英語を使用するので、英語力はもちろん高まります。
その他、営業力を含めて、対人スキルは高められますね。
また、リーダーやマネージャーをやると、マネジメント力も身につけることができます。
デメリットやストレス
ここまでポジティブな面ばかり書いてきましたが、不満に感じることはやっぱりあります。
僕も退職したわけですし(笑)
①待遇面
これは先述の通りです。
給与ですね。
圧倒的に低い。
もう全部ぶっちゃけちゃうと、僕35才のときに400万もらってなかったですから(笑)
それで、さすがに先が見えないな~と思って(^_^;)
手取り額とか、新卒に毛が生えたようなもんだな〜って、毎月思ってて、お金に対するストレスが常にありましたね…。
20代のうちならそんなに気にならないのかもしれないですけど。
②事務スキルは身につきづらい
業務では会社のシステムを使って入力をするので、あんまりOffice(Excel、Word、PowerPoint)を使う機会がないんですよね。
なので、そのへんはあんまりスキル向上が望めないです。
その分、対人スキルは身につくとは思いますが。
③外国人の管理は大変
ストレスの部分の話になりますが、外国人と日本人は、働き方についての考え方が全然違います。
人にもよりますが、クライアントの要望を伝えても、「いや、こうするべきだ!」と頑固に聞き入れない講師や、レッスン時間以外の要望には非協力的な講師とかいろいろいて、管理するとなるとけっこう大変でした。
僕もつたない英語で時々やりあってました(笑)
ただ、基本的には外国人のマネージャーがいるので、その人を通じて管理してもらえましたけど。
まとめ
いかがでしたか。
一応営業職ではありますが、カウンセラーのほとんどはきちんとクライアントの成長を本気で考えています。
(ごく一部、売上を優先する方もいましたが…)
だから、今通ってる方、これから通おうと考えている方、カウンセラーのことは基本的に信頼して大丈夫です(笑)
いっぱい頼って、勉強法などたくさん教えてもらってください!
仕事として考えたときに、個人的には給与以外に不満はありませんでした。
なので、「給与は少し安くても、日常的に英語を使って仕事をしたい」という方にはおすすめします。
僕の場合は自己投資期間と考えていましたね。
が、さすがに年齢的に当時の給与では将来設計ができず、退職をしました。
(ちなみに、転職して収入は増えました)
ということで、ここまで暴露しちゃって、現役のカウンセラーさんからは怒られそうですけど、僕は英会話スクール賛成派です(笑)
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