サラリーマン歴20年弱のカワジュン(@kawayoshijun)です。
「入社したら3年は続けろ」
そんな新入社員向けのメッセージがありますよね。
それに対して、最近は
「入社してダメな会社だと思ったらすぐにでも辞めるべき」
「新入社員のうちから副業しておきなよ」
という風潮もあるわけで。
ミレニアル世代(1980年代〜2000年代生まれの世代)の、フリーランスや企業経営者の方、SNSにおけるインフルエンサーの方に多く見られる意見ですね。
僕はこれまで4回の転職を経験し、5社で勤務したあと、今はフリーランスで活動しています。
フリーランスとしての時間は短いけど、どちらも見てきた立場、そして、転職を何度かしてきている立場として、この「入社して3年は辛抱」という考え方への僕なりの考えを書いてみようと思います。
- 新卒で入社して、すでに悩んでいる方
- 転職失敗したかな、と悩んでいる方
- 会社員として勤めてきて、このままでいいのかなと悩んでいる方
そんな方が答えを見つけるためのヒントになればと思います。
目次
その仕事を3年続けることは本当に無駄か
はじめに言っておきます。
個人的には、会社員を続けていくことは素晴らしいことだと思っています。
そして同時に、会社を辞めること、フリーランスになったり、起業することも否定する気はまったくなく、入社して3年以内に辞めても構わない、と思っています。
なにが言いたいかというと、会社員も、フリーランスも、起業して経営者になるのも、全て選択肢の一つであって、正解はないんですよ。
でも、その中で会社員でいることを選ぶのなら、3年をひとつの基準と考えるのもいいとも思ってます。
特に中〜大規模の会社であれば。
そう考える理由は次の2つです。
①目線
一つ目として、目線という考え方。
1年目だと、正直いって目線が低すぎると思います。
あ、中途のキャリア採用とかは別ですよ。新卒とか第2新卒とかって話で。
会社の規模がそれなりに大きい場合、入社して最初に任せられるのは本当に枝葉の仕事であることが多いです。
でも、その目線から見えるものってすごく小さくて、狭いんですよね。
だから、1年目で全てをわかった気になって辞めてしまうのって、それこそもったいないなって思っちゃいます。
少しずつ大きな仕事を任せられるようになって、上の目線での仕事ができるようになってこそ、身につくスキルは加速度的に増えていくものです。
その期間の目安を3年という単位に置くのは、ひとつだと思うんですよね。
3年もすると、事業全体や会社の組織全体のことがよく見えてくるので。
ただ、1年目からでも、枝葉の業務が事業全体でどうつながっているかということには目を向けていってほしいと思います。
②判断のものさし
今の仕事が本当に無駄かどうか、判断するものさしを持っていますか?
ここにいても無駄な時間を過ごすだけだ、という判断は本当に正しいんでしょうか?
果たして、それを判断する目が1年目やそこらであるのかどうか、僕は疑問に感じてしまいます。
もちろん、すべての人に言うわけじゃないですよ。
一部の頭の良い方々は別です。
正直言って、僕が20代の1社目の頃は、多分そんな判断力は持てていなかったと思います。
後になってから活きることもあると思うんですよね、そのときは気づかなくても。
だから、3年くらい働いて、社会のしくみや理不尽さとかを知った上で判断するのも一つじゃないかな、と思うわけです。
で、その期間を無駄にするか無駄にしないかは自分次第なんですよ、結局。
あ、ちなみに、ブラック企業はまた全然別の話ですよ。
いわゆるブラック企業だったな、と気づいたら、その場合はできるだけ早く辞める方向に動き出しましょう。
それは、無駄です。
「頑張る」っていっても、正しい方向に頑張らないと意味がないですから。
すべての経験に自分で価値を与える
とまぁ、つらつら偉そうに語ってきましたけど、「3年」という期間の是非は一旦おいておきましょう。
で、それ以上に大事なことは、先ほど言った、無駄とするか有意義なものとするかは本当に自分次第で、価値は自分で与えるものだってことです。
僕の過去のエピソード
ちょっと僕の話をします。
僕は5社経験した中で、2社目だけ在職期間が短いんですよね。
8ヶ月。
マンション管理の仕事をしていたんですが、転職前のイメージと全然違ったこと、ストレスが想像以上に大きかったことから、そんな短い期間で辞めてしまいました。
その在職期間に、業務上必要だった国家資格「管理業務主任者」の勉強を必死でして、1年目(勉強期間約3ヶ月)で合格しました。
でも結局8ヶ月で辞めちゃって、その後はその資格も業務経験も全く関係ない仕事をしていて、人から見たら、全く無駄になっちゃってると思うんですよ。
でも、僕は無駄だったとは思ってません。
確かに、職務経歴上はマイナスになってるでしょう。
でも、あの期間、僕は人生で一番勉強しました。
受験のときよりも必死に、毎日勉強しました。
その本気で勉強したこと、そして、その努力が実ったこと、それは僕の中で成功体験として大きな存在になっているんです。
実は、全く英語が話せなかった僕が、次の職として英語教育業界に踏み出すことができたのはその成功体験があったからなんです。
「今はできなくても、努力すれば絶対出来るようになる」
そう思えるようになったからなんです。
そういう意味で、自分の人生において無駄だったとは思いません。
その企業への転職は、もしかしたら無駄だったかもしれない。
でも、そこで努力した時間は無駄ではなかったし、入社前と後で感じたギャップはなぜ生まれてしまったかを振り返ることで、その後の転職に活かすことができた、という経験も、無駄にはなってないです。
能動的に働こう
そして、「自分で価値を与える」ということでもう一つ。
能動的に働くということ。
働く上での意識の持ち方で、どんな業務経験にも価値を与えられると思うんです。
受け身の働き方をするのであればどこでも一緒です。
無駄になっちゃう。
フリーランスでも一緒。
起業なんて、それこそ主体的に動かなきゃだめなんで、もってのほか。
会社員でも能動的に働くことによって、与えられる職務範囲を自分から広げていくことはできるし、自分にモチベーションをかけることができます。
無駄にするか、それともそこに価値を生み出せるかって、結局自分次第だと思うんですよね。
無駄だと決めつけてしまっては、無駄に終わってしまいます。
逆に、有意義なものにしようとすれば、視点が変わって有意義にすることができます。
副業はすべきか否か
また、「新入社員でもすぐに副業を」という意見もあります。
これも自分次第だと思います。
これまでの話をふまえて、
- 専業に十分力を注げるならOK
- そうでないならどっちも中途半端になるよ
と言いたい。
リスクヘッジは確かに大事。
でも、副業をするのがいい、というのは、全員に当てはまるわけじゃないです。
副業に力を入れすぎて、本業に100%本気になれないなら、それこそ本業で得られるものが少なくなって、無駄になっちゃう。
たしかに副業をやって見える視点はあるだろうけど、本業に専念するのもいいんじゃないかな、と思うわけです。
だから、
専業に十分力を注いだ上で副業をやるのであれば、どんどんやればいいと思うんですよね。
そうじゃないなら、専業で十分なパフォーマンスが出せるようになってから副業をした方がいいと思います。
後悔しないようにね
・会社員を続ける
・会社員を辞める
・フリーランスになる
・副業をする
正直、なんでもいいと思います。
要は自分次第。
周りの意見に流されちゃダメです。
みんなある意味「ポジトーク(ポジショントーク)」ですから。
自分の経験でモノを言っているだけ。
そして、僕もそうです(笑)
竹原ピストルさんの『よー、そこの若いの』の歌詞がまさにそうで。
よー、そこの若いの
俺の言うことをきいてくれ
「俺を含め、誰の言うことも聞くなよ。」
だから、自分で考えて、自分で決めるんです。
あなたの人生ですから。
ただし、いろんな意見に耳を傾けるというのはいいと思いますよ。
ポジトークでも、その一つ一つは経験からくるものであり、人の経験を参考に考える、というのも一つなので。
でも、一つだけ言いたいことがあります。
それは、
後悔はしないようにね
ってこと。
退職 = 逃げ
ではありません。
ブラック企業だったら、さっさとやめちゃえばいい。
どうしようもない組織なら、副業を始めてリスクヘッジしてから辞めるでもいい。
ストレスが多くて心身崩しそうなら、すぐにでも辞めるべき。
でも、逃げの転職はできるだけ避けてほしいです。
いや、逃げてもいいですが、同時に正当化する理由を自分で見つけるようにしましょう。
そうでないと、「逃げた」という自己否定感が残ってしまいます。
だから、
「仕事すごいきつかった。でも、違うものに興味が湧いてきたんだよね」
とか、自分を肯定する理由を自分の中に作るようにしてほしいですね。
なんにせよ、あとで後悔しないように、ちゃんと自分で考えて判断した方がいいです。
会社員としての働き方に悩んだとき、読んでほしい本2冊
繰り返しますが、僕は会社員でいることも立派な選択肢の一つだと考えています。
もし会社員でいることに不安を感じたら、僕が会社員時代に何度も救われた、モチベーションが上がる2冊の本を読んでほしいです。
・『生き方』稲盛和夫著
僕の尊敬する経営者、稲盛和夫さんの名著です。
「働く」「生きる」ということを、稲森さんらしい語り口で説明されており、とても読みやすいです。
会社員のみならず、フリーランスでやられている方も含め、幅広く活用できる内容になっていると思います。
・『何のために働くのか』北尾吉孝著
SBIホールディングス株式会社代表取締役執行役員社長の北尾吉孝さんの著で、こちらも「働く」ということについての内容です。
稲森さんの哲学に共通する部分もあり、モチベーションが下がったときに読むと、「よし、また頑張ろう!」という気にさせてくれます。
「会社を辞めたいなぁ…」と思ったときに、この2冊のような本を読むと、今抱えているモヤモヤが少し晴れるかもしれませんよ。
まとめ
いかがでしたか。
今回は珍しく、今まであんまり書かなかったオピニオン記事を書いてみました(笑)
会社員を続けること、一つの会社で頑張り続けること、それも立派なことだと思うんです。
世の中は大多数の会社員で回っているわけですし。
また、会社員でないと身につけるのが難しいスキルもあると思うんですよね。
フリーランスになることや起業することも、選択肢の一つでしかないです。
会社員ではすぐに学べないことを身につけられることもありますしね。
また、組織に属して働くのが合っている人、合っていない人というのもあります。
もしかしたら、僕は組織の中のほうが合っているかもしれない、と思うことはしょっちゅうあります(笑)
でも大事なのは、自分で判断し、自分がやりたいことをする、後悔しない、ということ。
人の意見に流されすぎて自分で選択をしないと後悔します。
失敗したっていいんです。
やり直せばいいんですから。
何事にも自分で意味を見出すことが大事。
でも、後悔は取り戻せません。
自分で選ばないと、後悔しちゃいますよ。
溢れかえってるポジトークに流されすぎず、自分の人生は自分でデザインしていきましょう!
コメントを残す