本日は、いよいよ待望のサグラダ・ファミリア観光の日です。
予約時間は11時だったため、その前に朝一でカサ・ミラを観光し、そのあとサグラダ・ファミリアへ向かいます。
そのあとはカサ・バトリョを観光し、夕方以降は未定でした。
ガウディ建築満喫の1日です。
カサ・ミラ
本日も8時起床。
前日同様、ヨーグルトとオレンジジュース、ウエハースが僕の朝食です。
もはや定番。
気持ち悪さはだいぶおさまってきましたが、昨日食べたパスタは、やはり調子に乗りすぎたのか…お腹の調子は悪そう。
以前胃腸炎になったとき、医者に「胃腸を休ませてあげないといけないから、2~3日は固形物の食事を控えるように」と言われたことを思い出しました。
多分似たような状況なので、2~3日できる限り固形物は食べないようにしようと考えました。
ともあれ、体調は万全でなくても本日はサグラダ・ファミリア観光という、この旅行一番のヤマ場ですので、精一杯楽しむしかありません。
本日は別のホテルに移る予定なので、8:30にはホテルを一旦チェックアウトし、大きな荷物を預かってもらいました。
そして、地下鉄L5でディアゴナル駅へ。
2駅なので10分くらいで到着です。
ディアゴナル駅から地上へ出ると、すぐ目の前にカサ・ミラがあります。
カサ・ミラも事前予約でチケットが購入できます。
前日にS君が2人分9:00で予約をしてくれていましたので、すんなり入場。
1名あたり€22です。
ただ、この時間であれば当日窓口での購入でも待ち時間なく入れると思います。
もちろんそれなりに観光客はいましたが、そこまで混雑はしていませんでした。
カサ・ミラは1906~10年、ガウディの設計によって建築され、1984年に世界遺産に登録された建物です。
もともとは邸宅として建てられましたが、現在はほとんどが博物館となり、一部はアパートとして今も居住している世帯があります。
中に入ると吹き抜けの中庭があります。
そこを横切るとすぐにスタッフに導かれ、エレベーターで最上階に行きます。
エレベーターで一旦上まで登り、博物館の館内を回りながら階段で降りてくるという順路になります。
そして、一番初めに上る屋上が、このカサ・ミラの特徴の一つ。
ガウディは無機質で、直線的で、機能性のみの煙突や屋根を好まず、機能性を保ちながら、曲線を中心に設計をしているのが特徴で、ここの屋上にはそんな彼の作風がよく表されています。
屋上はこのような感じです。
この内部に煙突が隠されています。
飲み終えた空き瓶や不要になったタイルなどを細かくして壁に埋め込み、ガウディらしいデザイン模様をあしらっています。
これも瓶の破片です。
ちょうどこのトンネルからサグラダ・ファミリアを見ることができます。
朝から天気が良かったので、とても気持ちよかったです。
屋上だけで15~20分くらいはいたと思います。
屋上を見終えると、階段で建物内に降りて、博物館となっている内部を見学していきます。
ガウディの独特な建築技法が、2点で結んだ鎖を複数ぶら下げて円錐型を作り、それを逆さに見て設計する、という非常にユニークなものです。
これがその模型です。
建物内の廊下も、そのように設計されています。
サグラダ・ファミリアの独特な形状も、まさにこのようにして設計されました。
他にも、ガウディ建築物の骨格模型や家具調品などが数多く展示されています。
また、建物のいたるところにガウディの特徴、「デザイン性と機能性」が表れています。
細かいところも言うと、例えばこの扉。
除き窓は中からは外が見え、外からは中が見えにくく設計されています。
取っ手も人の手で握りやすいようにデザインされています。
階段のこの手すりも同様、とても握りやすく滑らかに作られており、触っていて気持ちいいです。
いたるところに興味深いデザインが配置されており、アートに詳しくない僕のような人間にも本当に面白くて、ついついゆっくり回ってしまいます。
あ、もちろんオーディオガイドの解説があるからデザインの意味がわかるのですが(笑)
下まで降りるとまた先ほどの吹き抜けの中庭に出ますが、この脇にも見逃せないポイントがあり、この階段(降りてきた階段とは別)のデザインと、その天井に描かれた絵です。
ここも本当に奇麗です。
これでカサ・ミラの見学は終了です。
出たのが10:30頃だったので、ゆっくり回って所要時間がちょうど1時間半くらいです。
サグラダ・ファミリアの時間が11時の予約なので、ちょうどよかった感じでした。
サグラダ・ファミリア
カサ・ミラの見学が終わるとまた地下鉄L5に乗ってサグラダ・ファミリア駅へ戻ります。
サグラダ・ファミリアは駅から地上に出てすぐ目の前なので十分時間に間に合います。
簡単にサグラダ・ファミリアについて説明をしておきますと、サン・ホセ帰依者協会の本堂として1882年に着工、1883年からはガウディが設計を引き継ぎ、彼の後半生を費やしたとされる建築物です。
サグラダ・ファミリアはいまだ未完成であり、ガウディの没後100周年である2026年の完成を予定しています。
僕はその完成前の建設途中のそれを見ておきたくて、今回旅行に来たようなものです。
完成後の姿もまたぜひ見に来たいものです。
サグラダ・ファミリアには現在二つのファサード(「建物の正面」の意)、「生誕のファサード」と「受難のファサード」があります。
このうち、「生誕のファサード」が「ガウディの作品群」の一つとして世界遺産登録されています。
「生誕のファサード」は、太陽の昇る東側にあり、キリストの生誕から幼少期の出来事がガウディによって表現されています。その意味あいもあり、とても華々しく希望に満ち溢れたデザインになっています。
それに対して「受難のファサード」は、太陽の沈む西側にあり、キリストの死がテーマとなっているため、「生誕」側の華々しさとはうってかわり、質素でもの悲しい雰囲気が漂っています。
入場口は「生誕」側なのですが、駅を降りてから僕らは間違えて「受難」に行ってしまったので、ぐるっと1週するはめになってしまいました(笑)
こちらもS君がネットで事前予約をして€29(塔への入場含む)です。
当日券だと€35のようなので、事前予約がお得です。
塔というのは鐘楼で、どちらかのファサードを選んでエレベーターで上がることができます。
僕らは人気のある「生誕のファサード」を上るチケットを買っていました。
しかし…。
なんと、入り口で「エレベーター故障のため、本日は生誕のファサード鐘楼へは登れない」とのアナウンスが。
2人ともすごく楽しみにしていたので、これはとてもショックでした…。
ちゃんと後日にキャッシュバックがあるとは言っていますが。
残念な思いにかられながらも、その分しっかりサグラダ・ファミリアを楽しむべく見学開始です。
入り口を入るとすぐに、完成模型が展示してあります。
今はまだ本塔?が完成していないのですが、完成すると真ん中の本塔が一番高くなるので、まただいぶ違った趣になりますね。
そして、「生誕のファサード」。
彫刻がとても細かく、人間や動物がとても細かく表現されています。
全体を見渡しても、細部をじっくり見ても、芸術作品と建築物とが見事に融合されているという印象を受けます。見ていて飽きません。
とは言っても、20分くらい眺めた後はいよいよ中に入ります。
聖堂内部がまたさらにすごい。
森をイメージしているとのことで、まさしく柱がまるで空高く伸びていくような木の幹に見え、天井には葉が広がっているようなデザインになって、まさしく森のようです。
側面上部の壁側はステンドグラスが張り巡らされており、東側は青、西側は赤の色合いになっています。
柱1本1本も微妙に石材が異なり、色合いを変えているとのことです。
天井は高く、本当に森にいるかのよう。
差し込む光はとても奇麗。
とても素敵な空間でした。
聖堂内部を反対側に進むと「受難のファサード」側に出ます。
こちらはガウディの原画をもとに、スビラックスという彫刻家が手がけたとのこと。
作風も全然違いますが、なによりも「磔にされたキリスト」を中心に、キリストの死にまつわる彫刻になっているので、雰囲気がとても暗く重い印象を受けます。
柱を見ても、「生誕」に比べると直線的で、とても武骨な印象。
とはいえ、その全体的なフォルムは独特の形をしていて、やはりかっこいいです。
「受難のファサード」を見終えると、脇の入り口から地下博物館に入ることができます。
ここではサグラダ・ファミリアの建築経緯がわかる写真・資料や、ガウディの残した模型などを見学することができます。
これは逆さづり模型。
博物館まで見て、これで見学は終了になりますが、もう一度聖堂内部を見たくて戻ったりしました。
鐘楼に上れなかったのは本当に残念でしたが、それでもとてもよかったです。
サグラダ・ファミリアを出たときには13時くらいになっていたので、2時間位見学をしていたことになります。
その後、S君が昼食を食べたいとのことで、近くのカフェに立ち寄りました。
僕もまだ体調不良とはいえお腹は減るので、しばらく固形物を控えようとの誓いも忘れ、チョコデニッシュとコーヒーだけ食べてしまいました。
午後はカサ・バトリョに行く予定ですが、事前予約はしていないので一旦ホテルに戻って荷物を持ち、次のホテルに移動して荷物を置いてから見学に向かうことにします。
つづく
⇒「スペイン旅行記 2017 ⑨ ~6日目(2):カサ・バトリョ編~」
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