英会話スクールの元カウンセラー、カワジュン(@kawayoshijun)です。
この記事に興味を持ってくださったあなたは、おそらく次のどちらかではないでしょうか。
もしくは、
どう勉強したらいいの?
ざっくりいうと、独学で勉強する気に満ちあふれている方と、独学でやりたいけど少し不安な方の2つのタイプのどちらかかと思います。
いずれにせよ、
「独学での英会話の勉強方法が知りたい」
という方でしょうし、後者の場合は、
「独学でも英語を話せるようになるのかな?」
という不安を抱えているのだと思います。
先に言っておくと、独学でも英語を話せるようになります。
でも独学では難しいポイントもあるので、そのことにも触れながら、初心者が独学で英語を話せるようになるための勉強法を解説していきます。
少しでも効率よく勉強するために、
- 英語が話せるようになるためにはどんな力(スキル)が必要?
- その力(スキル)はどのように伸ばせばいい?
- どういうステップで勉強を進めていけばいい?
- 独学におすすめの学習教材は?
という構成で解説していきますね。
読み終わる頃には、独学での学習ステップをイメージしてもらえると思います。
そしたらあとはやるだけです!
目次
英語を話せるようになるためには、なにが必要?
「英語が話せる」という言い方はとっても抽象的ですよね。
そもそも、ただ「話せる」だけの意味ではないですしね。
これを正しく言い換えると、「英語でコミュニケーションを取ることができる」ということになります。
では、「英語でコミュニケーションを取ることができる」とはどういう状態でしょう?
- 相手の言っていることが理解できる
- 自分の伝えたいことを相手に伝えることができる
ざっくり分けるとこの2つです。
そして、これを分解してみると、次のような力(スキル)で構成されています。
①相手の言っていることが理解できる
⇒ リスニング、リーディング、語彙力(単語・フレーズ)、文法、発音力
②自分の伝えたいことを相手に伝えることができる
⇒ スピーキング、ライティング、語彙力(単語・フレーズ)、文法、発音力
まとめると、
- 4技能(リスニング、リーディング、スピーキング、ライティング)
- 語彙力(単語・フレーズ)
- 文法力
- 発音力
これらの力(スキル)を身につけていく必要があります。
※他にもポイントがあるのですが、それはあとでお話します。
英語を話せるようになるための独学の6つのステップ
前の章では、
- 4技能(リスニング、リーディング、スピーキング、ライティング)
- 語彙力(単語・フレーズ)
- 文法力
- 発音力
これらの力(スキル)を身につける必要があるとお話しました。
ということで、これらを一つ一つ順番に習得していきましょう。
初心者が独学で英語を話せるようになるための学習ステップは次のとおりです。
- リスニング力と単語・フレーズを身につける
- 並行して文法をおさらいする
- 教材の例文の真似をする、そのまま使ってみる
- 何度も音読して口を慣らす、発音も真似る
- 実際に会話の機会を持つ、実践する
- うまく言えなかったことを復習する→また使ってみる
それではまず、①〜④までを順に解説していきますね。
①リスニング力と単語・フレーズを身につける
まずは相手がなにを言っているかを理解するために、最低限のリスニング力と語彙力(単語・フレーズ)を持っていなければいけません。
実際のシチュエーションでは、自分から誰かに依頼する(道を尋ねる、ホテルのフロントにお願いする、など)という状況もありますが、いずれにせよ相手がなにを言っているかを理解することが必要です。
リスニング力をつけるためにはCDやスマホアプリなどの音声教材がいいでしょう。
その際に、多聴とディクテーションをしてください。
多聴とは文字通り、英文をたくさん聴くことです。
多聴をすると、英語の発音に慣れるのはもちろん、英語独特のリズムやイントネーションにも慣れていきます。
ディクテーションとは、音声を聴いて、聴こえたとおりに書き取っていく学習方法です。
ディクテーションをすると、ひとつひとつの音を聴き取る力を伸ばせます。
前置詞(of,on,inなど)や冠詞(a,an,theなど)、複数形の”s”(booksなど)は、思った以上に聞き落としやすいことに気づけると思います。
語彙力(単語・フレーズ)については、単語帳、フレーズ帳、スマホアプリなどから、自分が使いやすいものを選びましょう。
また、多読もあわせて行いましょう。
多読は英文をたくさん読むことです。
これは語彙力を増やすのに有効です。
語彙力を増やすコツは「出会いの数」。
何度も繰り返し単語・フレーズと出会うことで、自然と覚えていくことができます。
なお、多聴、ディクテーション、多読については自分のレベルに合った教材を選ぶことが大事です。
1ページ(1ユニット)でわからない単語が2〜3語、せいぜい5語くらいの「ちょっと簡単かな」と感じるくらいのものがいいです。
それ以上になるとわからない箇所や調べる頻度が多くなり、負荷が重くなりすぎます。
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②並行して文法をおさらいする
リスニングにもスピーキングにも、最低限の文法力が必要です。
文法がなくてもある程度コミュニケーションはとれますが、文法がわかっているとリスニングでの意味の取り間違いを減らせますし、スピーキングでは相手に正確に伝わりやすくなります。
そのため、最低限の文法力=中学英語レベルでの英文法は身につけておきたいです。
本格的な文法書は中級者からでいいと思います。
まずは中学英語ふりかえりのような教材を使っておさらいをするといいでしょう。
記憶力がいい方なら、ざっと目を通すだけでもだいぶ思い出すことができます。
最初から細かい文法まで身につけようとすると、逆にアウトプット(スピーキング、ライティング)が難しくなります。
最低限の中学文法を身につけたら、その先はおいおい身につければいい、という気持ちでいきましょう。
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中学英語を基本からもう一度おさらいをするのにピッタリ。超初心者から初心者におすすめ。
③教材の例文の真似をする、そのまま使ってみる
「学ぶ」という言葉は「真似ぶ(まねぶ)」からきていると言われます。
英語を話せるようになるにも、真似をするということは効果的です。
①〜②のステップで知った単語やフレーズ、言い回しを真似して使ってみるのがこのステップです。
繰り返し口に出して、なにも見ないで言えるようになるくらい慣れましょう。
また、英作文も並行するといいです。
覚えた単語・フレーズを使って例文をたくさん作ってみてください。
日記を英語で書くのも効果的ですね。
その際には覚えた単語を積極的に使ってみるといいですよ。
わざわざ書き起こすのが面倒であれば、仕事帰りの電車で今日1日のことを振り返って、誰かに説明するように英語にしてみてください。頭の中で文章を作るだけでもいいので。
最初は「○○をした」「△△に行った」のようなもので全然OKです。
最初は誰でも、それすら難しいはずです。
最初のうちは細かい文法は気にしなくていいです。
時制(現在形や過去形)もこだわらず、どんどん文章を作りましょう。
文法はあとからでいいです。
そして、それに慣れてきたら「そのとき自分はどう思ったか」「自分はどのように考えたか」など、内面的なことも英文にしていきましょう。
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④何度も音読して口を慣らす、発音も真似る
単語やフレーズ、言い回しを覚えたと思っても、とっさのときには意外と出てこないものです。
そのため、「慣れ」が必要になります。
「慣れ」は、頭にスッと浮かぶだけでなく、口が発声することにも慣れるという意味もあります。
例えば、”home”とかならスッと出てきますよね。
じゃあ、”refrigerator”はどうですか?発音もサラッとできましたか?
初心者はなかなか口がついてこないのではないでしょうか。
なので、口が頭についてこれるように何度も音読して慣れさせる必要があります。
さらに、③で覚えた英文を繰り返すだけでなく、リスニング教材の1ユニットをまるごと声に出して慣らしていきましょう。
音読に加えて、有効な勉強法がシャドーイング。
シャドーイングとは、英文を聴きながら少し遅れて読んでいく学習法です。
影(shadow)のように後ろをついていくことから、シャドーイングと呼ばれます。
シャドーイングをする際は、リズム感、発音、イントネーション、感情(表情)などまで真似をすることがポイントです。
それによって、口が慣れるのはもちろん、英語独特のリズムなどがどんどん自分のものになっていきます。
ただ、シャドーイングの教材選びは、多聴のときよりも慎重に。
シャドーイングはちょっと難しいので、いきなり挑戦してもなかなかうまくいかないと思います。
少し英語に慣れてきてからやる、自分のレベルよりもだいぶ簡単な教材で始める、など、様子を見ながら取り組んでください。
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ここまできたら、もうそれなりに英語を話せるようになっていると思います。
いきなりTOEICを受けても500点くらいは取れるのではないでしょうか。
おめでとうございます!\(^o^)/
独学である程度英語を話せるようになるが、限界もある
でも、残念ながら独学で英語を勉強する大半の方は、①〜④まで続けることが難しく、途中で挫折してしまいます。
だから、ここまでやれるだけでも普通の人より話せるようになっているはず。
そして、④までたどり着けても、残念ながら限界があるんです。
冒頭で「独学で難しいポイント」「身につけるべき他のポイント」って言ったのを覚えてますか?
それが次の2つです。
- 慣れ
- 経験
「慣れ」はさっき少し触れましたね。
この2つはちょっと似ているんですが、ここでは次のようなイメージで分けています。
- 慣れ
⇒ 口が英語の発声に慣れているか、とっさに言いたいことを口から出すことができるかどうか - 経験
⇒ 緊張して頭が真っ白にならないか、ネイティブがよく使う言い回しに慣れているか
この2つを見落とすと、スキルをいくら高めても、実践の場で全然コミュニケーションが取れなかった、ということが出てきちゃいます。
独学で慣れたように思えても、「とっさのときに出てくるかどうか」は別です。
独学のときはそのフレーズを言うと決めているから出てくるんです。
もう一度いいますね。
独学でくりかえし発声するときは、そのフレーズを練習しているんですよね?
だから、そのフレーズを言うと決めているから出てくるんです。
でも、ふいに何か尋ねられた場合に、それが出てきますか?
となることが多いです。
だから、尋ねられることに慣れておくことも必要なんです。
そして、もう一つが経験。
外国人慣れをしていない方のなかには、実際に外国人を目の前にすると頭が真っ白になってしまう人も多いです。
まずは外国人に対して萎縮しないでリラックスして話せるように慣れること。
これは経験で補うことができます。
また、外国人が実際のシチュエーションでよく使う言い回しや、ちょっとしたニュアンスに慣れることも大事です。
あいづちなども、実際のシチュエーションで使い慣れることが必要になってきます。
独学+αで、自信を持って英語を話せるようになろう!
ということで、完全なる独学では限界があるため、実践の場=アウトプットの機会を作る必要があります。
英会話はスポーツのようなもの。
スポーツの場合、自己練習だけで試合本番に臨むのは無理がありますよね。
試合本番の前に練習試合をして、日頃の練習の成果がちゃんと発揮できるか、自分に足りないものはなにか、などを確認するとともに、試合本番で緊張しなくて済むように慣れておくもの。
英会話もそれと同じで、実際の旅行やビジネスの場で日頃の勉強の成果が発揮できるように、本番を想定して実践練習をしておかなければうまくいかないんです。
そこでおすすめしたいのがオンライン英会話。
通学型の英会話スクールに比べて費用が安くすみますし、場所も時間も自由がききます。
完全に独学ではなく、オンライン英会話を組み合わせてアウトプットの機会を作りましょう。
ということで、ステップ⑤〜⑥は、オンライン英会話を利用することを前提として解説していきます。
なお、ステップ①の段階からオンライン英会話を利用することは問題ありません。
その方が覚えてすぐ使うことができて、単語やフレーズも覚えるのが早くなります。
ただし、単語力や文法力が全くゼロのままだとアウトプットできる量が限られてしまうので、多少なり身につけてからの方がいいでしょう。
おすすめのオンライン英会話については別の記事「オンライン英会話おすすめランキング!業界出身者が大手10社を比較」で紹介しているので、よかったら参考にして下さい。
⑤実際に会話の機会を持つ、実践する
オンライン英会話のレッスンでは、とにかく自分がたくさん話すことを意識しましょう。
そして、覚えた単語やフレーズを積極的に使っていきます。
使い方が間違っていたら先生に訂正をしてもらい、正しく使えるように直します。
単語やフレーズを覚えたつもりでも、実際に使えるかどうかは別の話。
「見たことがある」⇒「意味を知っている」⇒「使える」というように、レベルを引き上げてあげる必要があります。
発音も、先生にどんどん直してもらってください。
発音こそ自分ひとりで習得するには限界があります。
生の音を聴いて真似をし、自分の発音を矯正していきましょう。
そして、リアクションも積極的に使ってください。
リアクションのレパートリーを増やせると、実際の場での会話の盛り上がり方が全然違ってきます。
先生にリアクションを教わって、わざとらしいくらい何度も使って、自然にリアクションしてしまうように身体に染み込ませてください。
⑥うまく言えなかったことを復習する→また使ってみる
⑤のステップでうまく言えなかったこと、間違ってしまったこと、先生に訂正してもらったことがあれば、復習して次のレッスンで改善できるようにしてください。
インプット→アウトプット→再インプット
のサイクルが必要です。
言うなればビジネス用語のPDCAサイクルです。
P:予習をして使ってみようと試みる
↓
D:レッスンで使う
↓
C:必要に応じて訂正してもらう
↓
A:復習して次回は正しく使えるようにする
↓
このようにサイクルを回すことで、誤って覚えてしまった自分のインプットを修正したり、「通じた!」という自信をつけたりすることができます。
この過程で「経験」を積み上げていくことができるんです。
ここまでくればもう普通に英語が話せるようになっているはずです。
自信を持って「英語でコミュニケーションを取る」ことができるでしょう。
もう英会話中級以上の力がついています。
自信を持ってください。
なお、さらに上級を目指すのであれば、あとはそれぞれの力(スキル)をさらに磨き上げていくだけです。
英語を話せるようになりたい人におすすめの独学教材
ここまで、独学で英語を話せるようになるための6つのステップを紹介してきました。
その中でおすすめの教材としてあげたものをまとめます。
<リスニング、語彙力>
・スタディサプリ ENGLISH
リクルートが開発した、スピーキングも伸ばせる英語学習アプリ。個人的には最強の独学教材。
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<語彙力>
・『データベース1700使える英単語・熟語』
受験用よりも日常会話向きの「使える」単語帳。初心者にはちょうどいい内容と分量です。
<文法>
・『中学英語を もう一度 ひとつひとつ わかりやすく。』
中学英語を基本からもう一度おさらいをするのにピッタリ。超初心者から初心者におすすめ。
<スピーキング(真似る・慣れる)>
・『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング』
独学でスピーキングを伸ばすための参考書では一番おすすめ。使い込みたい1冊。
独学でも英語をアウトプットする機会は必要⇒オンライン英会話がおすすめ
繰り返しになりますが、完全に独学だけでは実践の場がどうしても不足してしまいます。
スタディサプリEnglishは非常におすすめですが、スピーキングを鍛えることを考えると、実践の場として弱いです。
特に、実際の会話での間(ま)やイントネーションを身につけるにはやはり実際の会話の機会がほしいです。
なので、ぜひオンライン英会話を活用しましょう。
月額5,000〜6,000円で始められますので、そこまで負担は大きくありません。
1日あたり200円くらいですから、晩酌のビールを1缶我慢して、その25分を英会話にあてましょう!
オンライン英会話の中でも、とにかくたくさん話す機会を持ててコスパがいいネイティブキャンプはおすすめです。
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まとめ:初心者からでも、独学+αで英語は話せるようになる!
今回は、英語を話せるようになりたい初心者向けに、独学での勉強法を解説しました。
学習の全体像というか、話せるようになるまでにどうすればいいかが見えて来たと思います。
もう一度学習ステップをおさらいしておきますね。
- リスニング力と単語・フレーズを身につける
- 並行して文法をおさらいする
- 教材の例文の真似をする、そのまま使ってみる
- 何度も音読して口を慣らす、発音も真似る
- 実際に会話の機会を持つ、実践する
- うまく言えなかったことを復習する→また使ってみる
ちなみに、独学での一番の課題はモチベーションです。
モチベーションを維持する方法については以前の記事「英語は独学で話せるようになる?独学がうまくいかない理由とは」で解説していますので、そちらもあわせて読んでみてくださいね。
いつまでも「英語を話せるようになりたい!」とモヤモヤし続けるのではなく、本記事を読んでモチベーションが上がっている今、ぜひなにかひとつでも始めてみてくださいね。
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だから効率的な勉強方法が知りたい!